こまえ平和フェスタ2017 開催ご報告
・日 時: |
2017年7月30日(日)
午後1時~4時 (開場12時) |
・会 場: |
狛江エコルマホール
(小田急 「狛江駅」 北口すぐ前・案内図は こちら) |
・協賛金: |
おひとり100円以上の協賛をお願いしました。
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・出演、展示協力:
(50音順) |
コカリナサークル狛江
狛江市音楽連盟
狛江ぞうれっしゃ合唱団
狛江 俳句の会
サークルねぎぼうず
川柳 狛の会
調布狛江合唱団
ちょんまげ隊
フリースクールKOPPIE
平和憲法を広める狛江連絡会
平和フェスタ合唱団
ミュージカルCoCo~
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・情報保障協力: |
手話通訳: 狛江市登録手話通訳研修会
文字通訳: 狛江要約筆記サークル「こまくさ」
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・アンケート: |
こちら のフォームをご利用ください。
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ステージプログラム
◆ オープニング/ミュージカルCoCo~による歌とダンス
ミュージカルCoCo~/ほら!早く早く!こまえ平和フェスタ始まっちゃうよ。
― みなさまお待たせしました。いよいよ始まりました。ことしのテーマはズバリ!・・・あら、なんだっけ?
― やだ!しっかりしてよ!オープニングからまったく。ズバリ!・・・あら、なんだっけ?
― 第13回こまえ平和フェスタ!
― 子どもたちの未来のためにーヒロシマ・ナガサキをわすれない
― です!(会場から笑いと拍手)
二階堂まり/ミュージカルCoCo~のみなさん、ありがとうございました。ミュージカルCoCo~は2004年にできた狛江のミュージカル劇団です。オリジナルの台本を元に、オリジナルの楽曲をたくさん入れて、それを生演奏でお届けしています。これまでに9回の舞台。前回の公演は1回目と2回目を合わせて1,000人以上のお客さまでこのホールが一杯になりました。そして来年の7月には、いよいよ第10回目の公演をこのエコルマホールで予定しています。二年ぶりの公演です。ぜひお出かけください!
私は、実行委員の二階堂まりです。(会場から拍手)きょうの司会をしてくださる田部谷道子(たべがい・みちこ)さんは、ミュージカルCoCo~の代表で、(オープニングで歌とダンスにご本人も出演されましたので)今だけちょっと代理で、私が司会をさせていただきます。
開演前のアナウンスにもありましたように、会場内での撮影は、まわりの方への配慮、個人情報保護への配慮をよろしくお願いします。
二階堂まり/それではまず実行委員長の西尾真人(にしお・まさと)からごあいさついたします。それに続いて、小川克美(おがわ・かつみ)狛江市議会議長からごあいさつをいただきます。
こまえ平和フェスタは、狛江市平和都市宣言の普及と実践を目的に掲げています。ことしは、その都市宣言を実践する大変嬉しい出来事がありました。一つは7月7日に国連で「核兵器禁止条約」が可決成立したことです。条約に違反すると犯罪になります。この条約は122か国の賛成で、国連加盟国の63%にあたります。人道的に許されない兵器として、核兵器の使用はもちろんですが、威嚇することも禁止されました。実験や生産・保有などを禁止する全面的な禁止条約です。
この国連の動きは再び核戦争が起こるかもしれないという危機感が背景にあります。核不拡散条約・NPTがありながら、核兵器の廃止が遅々として進まず、インド・パキスタン・イスラエルが核保有し、いままた北朝鮮と、核が拡散しています。核による威嚇合戦がこうした事態を招いています。核兵器禁止条約は、多くの市民に核兵器反対の力を与え、NPT再検討会議に大きな影響を与えることは間違いありません。核兵器廃絶の大きな一歩です。
もう一つは、昨年(2016年)4月から始められた、被爆者による「ヒバクシャ国際署名」です。「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える」と呼びかけた国際署名活動は初めてのことです。集まった約300万人分の署名はこの条約交渉会議の議長に被爆者から直接、手渡されました。署名活動は3年後の2020年・NPT再検討会議に向けて、世界で数億人の署名を集め、核兵器のない世界を目指しています。
世界が核兵器廃絶に向けて一歩を踏み出したこの時に、長崎で被爆した木村徳子さんと、核兵器廃絶の声を引き継ぐ高校生平和大使の布川仁美さんをお迎えすることができたことは、とても感慨深いものがあります。
本日は戦争の傷跡を抱えて生きてきたお話や歌があります。平和な時代を楽しむ舞台もあります。平凡な日常の幸せをかみしめ、戦争を再び繰り返さないための一歩を、まずお手元の二つの署名、ヒバクシャ署名と高校生1万人署名から始めましょう。
子どもたちの未来のために、私たちは広島・長崎を決して忘れません。
二階堂まり/それでは小川克美市議会議長、よろしくお願いします。
みなさん、こんにちは。市議会議長の小川克美でございます。本日は多くの市議会議員にご案内をいただいておりますけれど、代表してごあいさつをさせていただきます。
まずは、第13回こまえ平和フェスタ2017の開催、まことにおめでとうございます。実行委員会関係者の熱意あふれるご努力によりまして、本日の開催を迎えられたことに、心から敬意を表し感謝いたします。
人々の平和を願う気持ちは、いつの時代にあっても変わらないと思います。しかし、現実には武力闘争は世界各地で、いまなお絶え間なく続き、次代に担う罪のない幼い子どもたちが巻き込まれ、体も心も傷つき亡くなっていくことは、非常に悲しいことでございます。市民の多くが戦争の悲惨さを身をもっては知らなくなっている今だからこそ、平和の尊さを次の世代まで語り継いでいくことが、非常に大切なことだと強く感じているところでございます。
昭和20年5月25日の狛江の空襲におきまして、狛江では小学校をはじめ十数棟の被害があったとされていますが、実は私の実家もその中のひとつでございました。幸い、家族・近隣に死傷者はおりませんでしたけれども、戦後長きにわたりまして、生活が困窮したことを、祖父母から私は聞いて育ちました。そして、私自身の平和に対する考え方の原点もここにあると言えます。(ここまでは原稿を見ながら)
ここから余談になるんですけど、実は私が子どものころまで、そのわが家に落ちた焼夷弾の筒みたいなものが、いくつかあったんです。これが今残っていれば、狛江の空襲を語る貴重な記録になったかと思いますけど、紛失してしまったことを非常に残念に思うところでございます。また、そのとき、小銭を、金貨はなかったと思うのですが、銀貨とか銅貨を壺に入れて貯めていたらしいんです。それが、火災の熱によってお金が全部溶けてくっついてしまったものも、子どものころに見ております。そういったものも、もし残っていれば、語り継ぐ上で貴重な記録になっていたかと思うと残念でなりません。おそらく、子どものころでございますので、忍者ごっこかなんかして、手裏剣で投げてしまって紛失してしまったのだろうと思うと、どっかにないかなと、また探しておきたい気持ちでございます。
また(原稿に)戻ります。(会場から笑い)
ことしも平和フェスタが、戦争に悲惨さ平和の尊さについて考え、語り継ぐことの大切さ、今の平和を享受できる幸せを再確認する有意義な機会となることを願っております。市議会といたしましても、平和都市宣言の精神を尊重し、平和で安全な街づくりのために最大限の努力をしてまいる所存でございます。
終わりに当たりまして、こまえ平和フェスタ2017の成功と、本日お集まりのみなさま方のご健勝をご祈念申し上げまして、市議会からのごあいさつとさせていただきます。本日は、お招きどうもありがとうございました。(会場から拍手)
二階堂まり/高橋都彦(たかはし・くにひこ)市長からはメッセージをいただいていますので、代読いたします。
≪市長からのメッセージ≫
「こまえ平和フェスタ2017」が今年も盛大に開催されますことを、心からお慶び申し上げます。
今なお世界各地で紛争や対立が繰り返されているなか、次の世代へ平和の尊さを伝えていかなければなりません。多くの方が改めて平和について考えるきっかけとなるような事業が、今後も市内で展開されていくことを願っており、市ではどなたでも気軽に参加できる「平和祈念事業」を8月2日にことしも実施いたします。
平和を祈る輪が一つに、そして、大きく広がることを願っています。
狛江市長 高橋都彦
ここで本来の司会者、田部谷道子さんと交代します。
田部谷道子/こんにちは、本日の司会をさせていただきます田部谷道子(たべがい・みちこ)です。よろしくお願いします。(会場から拍手)
次は狛江市平和都市宣言の朗読劇です。この平和フェスタの原点になっているものです。ご一緒にこの平和都市宣言のなりたちや現在における意味を考えてみたいと思います。宣言の全文は、お手許のパンフレットに挟んであります水色の紙に書かれてあります。ではどうぞ。
出演 :
冨田 翔、堀添里緒、渡辺こちえ
脚本・演出 :
二階堂まり
当日の朗読劇全編と練習風景は、
こちら からご覧いただけます。
司会/次は「コカリナサークルこまえ」による演奏です。
コカリナは、木で作られたオカリナということでコカリナと名づけられました。オカリナに比べるとまだ知名度が低いですが、自然の中で吹くのが似合う楽器です。また、広島の被爆榎、東日本大震災で焼けたり倒れたりした松、学徒出陣を見送った明治神宮外苑競技場の周りの木など、歴史と思いのこもった木でも作られ、ゆかりの小学生たちにプレゼントされているそうです。
コカリナサークルこまえは5年前に発足し、色々な世代の13名が音に魅せられ、月2回練習しています。本日は4曲演奏いたします。4曲目の「青い空」は、核兵器廃絶を願う歌です。歌詞も映しますので、よろしければご一緒に口ずさんでみてください。
演奏: コカリナサークルこまえ
練習風景は、
こちら からご覧いただけます。
司会/次は、俳優で日本民話の語り部である松尾敦子さんによるかたり「お月さまとお日さまと雷さま」と「帰ってきた息子」です。川崎市にお住いの松尾さんが平和への思いを込めて山形弁で語ってくださる二つの民話をお楽しみください。
語り:松尾 敦子
内容は、全編「山形弁」で語られていますので、文字表記できません。
司会/第一部の最後は瀬堀玲実さんのヴァイオリン演奏です。瀬堀さんは桐朋学園大学を経て同大学研究科を修了。小澤征爾氏の指導を受け、現在はソロ、室内楽、オーケストラで活躍する一方、東京工業大学オーケストラの指導にあたっておられます。きょうはベートーベンのヴァイオリンとピアノのためのソナタ第5番「春」の第一楽章を聴かせてくださいます。ピアノは渡辺文子さんです。
ヴァイオリン:瀬堀 玲実
ピアノ:渡辺 文子
・・・・・ 休憩 ・・・・・
司会/ここでしばらく休憩をいただきます。
ホワイエでは色々な展示をしております。終演後は片付けてしまいますので、この休憩中にぜひご覧ください。また、核兵器廃絶のための署名も集めています。そして小腹が減った方には、お馴染!フリースクールKOPPIEさんの「鯛のぼり」が販売されています。この売り上げは石巻被災地支援に当てられます。場内は飲食禁止になっておりますので、どうぞホワイエでお召し上がりください。
では、またアナウンスをいたしますので、それまでおくつろぎください。
演奏:サークルねぎぼうず
司会/「サークルねぎぼうず」のみなさんでした。ハンドベルの演奏いかがでしたか。井上陽水の「少年時代」を2オクターブのハンドベルで演奏していただきました。
天使のハーモニーともいわれる清らかな音色とチームワークで奏でる、ほかの楽器では得られない魅力にひかれてスタートして21年になりました。愛と平和をテーマに、毎年夏に行われる平和コンサートを中心に、学校・教会・特別支援施設・地域行事などで演奏活動をしています。このあとの「平和の旅へ」でも美しい音色をきかせてくださいます。
司会/次は「被爆の思いと高校生平和大使」と題して二人の方にお話をしていただきます。では、木村徳子さんと布川仁美さんをご紹介します。
木村徳子さんは、10歳のときに長崎で被爆されました。「再び被爆者をつくらないために」と82歳の現在も証言者として精力的に活動しておられます。きょうは雨の中また暑い中、狛江に来てくださいました。活動の詳しい内容はプログラムに挟んであります水色の紙をご覧ください。
布川仁美さんは、高校二年生。去年(2016年)の「高校生平和大使」に選ばれて国連へ派遣されました。(お手許の)水色の紙に簡単に説明が書かれていますが、まず布川さんからもう少し詳しく、応募した動機や、参加してご自身がどう変わったかなども含めてお話していただきます。そのあとで布川さんから木村さんにいろいろ質問していただきます。
お話: 木村 徳子(長崎で被爆)
布川 仁美(2016年高校生平和大使)
発言内容全編は
こちら をご覧ください。
発言録冊子 もダウンロードできます。
会場でのライブ録音は
こちら からお聴きいただけます。
司会/貴重なお話をどうもありがとうございました。お二人の活動の詳しい様子は、ホワイエに写真入りで展示してありますのでぜひご覧ください。また、二種類の署名用紙、「ヒバクシャ国際署名」と「高校生一万人署名」がプログラムに挟んであります。何人か集められる方は集めて、自分だけでもという方はお一人でももちろん結構でございます。お帰りの際にスタッフにお渡しください。ではお二人にもう一度拍手をお願いいたします。
司会/次は、合唱と語りによる構成「平和の旅へ」です。「平和の旅へ」の主人公・渡辺千恵子さんは、16歳のとき長崎で被爆され、鉄骨で腰を砕かれる重傷も負いました。原爆症に苦しみながらも車いすの乗るための手術やリハビリに耐え、語り部として、核兵器の廃絶を訴える「平和の旅」にその人生を捧げられました。この合唱と語りによる構成「平和の旅へ」は、戦後40年の1985年に作られ、長崎を中心に、中学、高校、修学旅行での平和学習などの場で200回近く歌われてきたそうです。
こまえ平和フェスタでは4年前(
2013年)に初演しましたところ、大変好評で、今回再演となりました。千恵子役の枝森祥子(えもり・さちこ)さん、独唱の金光和恵(こんこう・かずえ)さん、ヴァイオリンの瀬堀玲実さん、フルートの秋保ちひろさん、副島恵子さん、ギターの河村潤さん、小山和重さん、ピアノの菊池リカさんをはじめ、こまえ平和フェスタはみなさん、手弁当で参加してくださっています。合唱は市民公募による「こまえ平和フェスタ2017合唱団」、指揮と演出は大熊啓(おおくま・あきら)さんです。
では、ご一緒に平和への思いに耳を傾けましょう。
合唱: 平和フェスタ2017合唱団(市民公募)
語り:枝森 祥子
女声ソロ:金光 和恵
ピアノ:菊池 リカ
ヴァイオリン:瀬堀 玲実
フルート:秋保ちひろ、副島 恵子
ギター:河村 潤、小山 和重
ハンドベル:サークルねぎぼうず
指揮・演出:大熊 啓
練習風景は、
こちら からご覧いただけます。
司会/では最後に会場のみなさんと一緒に狛江市の歌「水と緑のまち」を歌って、第13回こまえ平和フェスタを締めくくりたいと思います。客席にいらっしゃる出演者のみなさんは、どうぞステージにお上がりください。では大熊さんよろしくお願いします。
1977年 (昭和52年) 制定/JASRAC 非管理楽曲
司会/これで第13回こまえ平和フェスタのプログラムは全て終了です。来年の平和フェスタは8月を予定しています。きょう、ご一緒に見、聴き、感じたことを胸に、一人一人が平和を思い、行動していけたらと思います。署名用紙の提出もよろしくお願します。ホワイエの展示もぜひご覧になってお帰りください。きょうホワイエで展示されているもので、原発関係を除くものは、あすから8月8日まで西河原公民館ギャラリーで、原発関係は8月2日から14日までは中央公民館2階のショーケースで展示されます。ゆっくり見る時間のなかった方は、ぜひそちらでご覧ください。きょう来られなかったお知り合いにも知らせていただければ嬉しいです。また、関連企画として8月10日に「ツンさんの福島支援報告」もございます。プログラムをご覧ください。それからアンケートの記入もよろしくお願いします。それではお気をつけてお帰りください。
おわり
展示プログラム
エコルマホール ホワイエにて
原爆写真(左)と
チョンマゲ隊の
被災地支援活動(右)