「コカリナサークルこまえ」練習風景
7月5日(水)午後6時半から、中央公民館第2会議室での練習にお邪魔しました。下山登世子先生(日本コカリナ協会公認講師)の指導のもと、皆さん物静かに練習に励んでいます。コカリナは音取りが難しく、息を吐く強弱でかなり音程が変わります。一人ひとりの音を聞きながら、「もっと優しく!」「もっと強く!」と声を掛けていらっしゃいました。
この日は1曲ごとの演奏時間を確認しながら、少し合奏がずれているようなところを何度も繰り返し練習していました。そうすると合ってくるんですね。きれいな音色に変わります。会員さんからもこうしたほうが…との声が出て、試してみたりと楽しそうでした。いろいろな形の異なるコカリナで、かなり難しそうな楽器でした。全員女性。日本の元気と平和は女性で持つ!
左端が指導者の下山登世子先生。
バリトンパート
C管バスパート
ソプラノパート
コカリナについて、サークルのみなさんに教えていただきました。
Q:コカリナは吹き方で音程が変わるようで、音取りが結構難しい印象を受けました。
A:コカリナは木製の閉管楽器で、前に4つ、後ろに2つ大きさの異なる穴があいていて、指でその穴を塞ぎながら吹くことで音が出ます。穴がたくさん開いているほど高い音が出ます。また同じ指使いでも、息の入れ方の強弱で半音ずつ上下させることができます。息の入れ方ですぐ音がずれるし、楽器によって微妙に音程が違いますので、この人は強く吹いて、こっちの人は弱く吹かないと正しい音が出ないということになります。慣れてくると、他人の音は高いとか低いとか分かるようになりますが、自分が吹いてすぐ正しい音を出すのは結構難しいです。
Q:コカリナは小さな木の笛で、ヒロシマの被爆樹や東日本大震災で倒れた防風林なども素材にしていると聞きました。そして子どもから年配の方までだれでも吹けるけれど、奥の深い楽器とおっしゃっていますね。
A:コカリナの素材は、ソプラノやアルトはクルミ、バリトンやバスは杉が主です。ほかにサクラ、マツ、イタヤカエデなどもあり、材質によって音色も変わります。被爆エノキ、東日本大震災の被災マツや、新国立競技場建設のため切られたケヤキやシイなど思いの詰まったコカリナもあります。
A:音が出るということと、正しい音が出せるというのは違います。先生の音を聞いていると別の楽器かと思うほど美しい音色です。なかなか、その域には達することができません。また合奏の時には、それぞれの音が少しずれていても、美しいハーモニーは生まれません。聴きあうことも大事なので、人間関係も大切になってきます。そういう意味で奥深いと感じています。
Q:合奏の仕方ですが、ソプラノ・バリトンと呼んでいますが、サークルではどのような音程での合奏が基本になっているのですか?その場合には、笛の種類を変えるのですか?
A:コカリナの基本はソプラノコカリナ(ド~高いレ/一点ハ音から二点ニ音)です。1オクターブ下のバリトンコカリナ、さらにもう1オクターブ下のC管バスコカリナのほか、アルトコカリナ(低いソ~ミ/ト音から一点ホ音)、G管バスコカリナ、私たちは使いませんが一升瓶のようなコントラバスコカリナもあります。また音域を広げるために両脇にジョイントをつけたトリプルのものもあります。
A:合奏は、編曲によっていろいろな組み合わせで演奏しますが、今回はソプラノ、バリトン、C管バスの組み合わせです。途中で笛を持ち替えたりもします。人数配分も曲によって変えています。